日本国内には、アイスワインを名乗った偽物や類似品が年々多くなっております。かなり悪どい品も多いです。(特に中国で造られていると思われる模造品)日本は、人体に影響のある違法物質をワインに混入しない限り、違法となりません。つまり、アイスワインでない商品を、アイスワインと名乗って売っても、法的に罰せられない無法地帯です。
国内でも、山形、長野、栃木、山梨、香川の各県で、堂々(?)とアイスワインという商品名でワインが造られ売られています。もちろんネットにも出回っています。しかし、これらはアイスワインとは全く別物です。
アイスワインは、カナダ、ドイツ、オーストリア(豪州じゃありません、オーストラリアじゃなくてオーストリアです)の3国のみのパテントです。つまり、仮に他国でアイスワイン同様の品ができても、アイスワインと名乗ってはいけないことになっています。ところが、日本ではこれを取り締まる法律がありません。悪徳業者の多くは、堂々と偽物を売れる訳です。
問題は、売っている側が、こうした世界的な準拠を知らないということなのです。全く悪気はなくて、偽物と知らずに売っているというケースが多いですね。ネットでサーチしてみると分かりますよ。1500〜3000円程度のアイスワインがゴロゴロしています。あれ、全部偽物です。あれらは、アイスワインじゃなくて、レイトハーベストという普通のデザートワインです。もちろん甘いは甘いですから、知らない人は、ああこれがアイスワインか、と思ってしまうのです。そのレイトハーベスト程度のワインを、アイスワインというラベルを貼って売っているわけです。
10年前頃までは、韓国で造られた偽物ルイビトンが日本で売られていましたよね。今はダメですよね。あれは、フランス政府が日本政府に圧力をかけて、日本にそうした法整備をさせたためです。
アイスワインも同様です。カナダBC州オカナガン・ワイン組合から入っている情報によると在日カナダ大使館の通商代表部が、今、日本で販売されている偽物や、日本産のアイスワインの製造元をリストアップしているそうです。やがて日本もドイツ、カナダ両政府から圧力をかけられて、偽物の締め出しに動くと思います。
以上の状況をふまえて消費者の皆様には充分ご注意を頂き、本物か偽物かの見極めを出来るだけして頂けますようお願い致します。いわゆる世界で認知されているアイスワインは、アイスワインを造る法律を定めた上で、厳しい品質管理が施され味わいも豊かな香りと濃縮された甘さ、これらが全て天然製法で造ることが出来る国(ドイツ、オーストリア、カナダのみ)のアイスワインだけです。
以下の点にご注意下さい
1.ブドウ以外の果物で造った「フルーツアイスワイン」と称されるもの=偽物アイスワインです。
2.価格が1500円とか3000円というように極端に安いアイスワイン=信用しないことです。
3.日本国原産のアイスワインは単なる甘口ワインでアイスワインの定義に全くあてはまりませんし味も違います。
4.生産された国、ワイナリー名、住所、などの生産者情報がアイスワインのラベルに書かれているかお確かめ下さい。
5.使われたブドウ品種がアイスワインのラベルに書かれているかお確かめ下さい。
6.収穫日データ、果糖度がラベルに書かれているかお確かめ下さい。(注・本物のアイスワインでも書かれていないものもあります)
7.販売しているお店の方によ〜く聞いて下さい。アイスワインに対する商品知識の無いお店から買うのは間違いの元です。 |